広島市東区の皮膚科,アレルギー科の水野皮ふ科です

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いぼ・できものの摘出

できものやいぼの摘出小手術

できものやいぼの摘出小手術

当院では、局所麻酔で行うことが可能な比較的小さな腫瘍の摘出を行っています。

皮膚には様々な腫瘍(できもの)が生じます。その中には良性のものから悪性のものもあり、できる原因も様々にあります。一見すると同じようなできものでも診断が異なることがあり、その診断に応じた治療が必要となります。
気になるできものがあった場合一度ご相談ください。

日常診療でよくみる疾患であるイボ、ほくろ、粉瘤について解説します。

イボ

一般的に皮膚から隆起し、表面がでこぼこした状態のものをイボといいます。色は正常の皮膚と同じ色だったり、濃い茶色のこともあります。
イボには大きく分けてウイルスによって生じるウイルス性イボと、皮膚の老化により生じる老人性イボがあります。

ウイルス性イボ

ウイルス性イボは正式には尋常性疣贅と呼び、表面が硬くざらざらと隆起しています。体のどこの部分にも生じますが、手や足の指、手掌、足底などに多くみられます。原因はウイルスであることより、放置しておくと数がどんどん増えていくことがあります。

治療は液体窒素による冷凍凝固が一般的には行われます。液体窒素を病変部に押し当て、そこで壊死を生じさせます。1~2週間程度するとかさぶたになって脱落します。これを2週間に1回程度の間隔で、しっかりと消失するまで繰り返し行います。

ウイルス性イボは皮膚の表面だけではなく、皮膚の下の部分に入り込んでいることがあります。これは足底などによく起こり、この時は見た目がイボというよりはウオノメやタコのように皮膚が硬くなります。このような症状の時はなかなかイボが取れないことが多く、処置を数ヶ月から半年近く続けて行うことがあります。

老人性イボ

老人性イボは正式には脂漏性角化症と呼ばれます。色調は茶色のことが多く、比較的やわらかいイボです。
老人の顔や首などに多発することがあり、皮膚の老化により生じます。

老人性イボは良性なのですが、そのほかの皮膚悪性腫瘍と似た臨床像を呈することがあります。診断がはっきりしない場合は、皮膚生検(皮膚を一部切り取って顕微鏡の検査を行い、診断をはっきりさせる)ことを行うこともあります。

治療は、ウィルス性イボと同様に液体窒素による冷凍凝固を行いますが、大きさによっては電気焼灼(電気メスで焼きとる)や切除(メスで切除する)ことも行います。

ほくろ

ほくろは正式には色素性母斑と呼ばれ、メラニン色素を含む細胞(母斑細胞)が集まってできたものです。色調は茶褐色調のものから黒色に近いもの、青色に近いものなどさまざまです。大きさは数mm大のものが多いですが、徐々に大きくなり1cm以上になることもあります。

ほくろで特に注意が必要なのは、足底に生じた場合です。足底に色素班があった時、ほとんどはほくろですが、まれに悪性黒色腫という皮膚がんの可能性があります。日本人の場合、悪性黒色腫が足底に生ずることが多く、急に大きくなってきた色素班の場合、注意が必要です。

最近ではダーモスコピーという機器を用いて拡大して病変を見ることにより、鑑別することがある程度可能になってきています。足底に色素班がある場合は、一度皮膚科を受診することをお勧めします。

ほくろの治療

治療としては、切除もしくは電気メスでの焼灼を行います。

メスで切除するとほとんどの場合、ナイロンの糸を用いて縫合しますので、線状の傷跡が残ります。
傷跡をできるだけ目立たないようにするために細い糸を使用し、傷跡がしわの線に紛れるように切り方をデザインします。

焼灼する場合も元々のほくろと同じ大きさぐらいの瘢痕が残ります。

粉瘤

粉瘤は皮膚の下に生じる腫瘍で、表面上はあまり変化がありません。皮膚の下に袋ができており、中におからのような皮膚の老廃物がたまり、皮膚が隆起しています。中央に穴が開いていることが多く、周囲を圧迫するとその穴から老廃物が圧出され、特有の異臭を発することが多くあります。

通常、痛みなどの自覚症状はありませんが、細菌感染を伴うことがあります。感染を起こすと周囲が赤く腫れ上がり、痛みを伴ってきます。

粉瘤の治療

治療は、皮膚の下の袋を全て取り除く手術しかありません。皮膚に切開を加えて内容物を出すだけでは再び袋の中に老廃物がたまってしまうからです。

この手術は局所麻酔で行え、20分程度かかります。ただし、感染を起こしている時は全てを取り除くことが難しく、抗生物質の内服や一時的に膿を排出するために切開を行ったりします。